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The B grade ・・・

巨樹の記録 ≪治郎兵衛のイチイ≫


Nikon D850 + AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR

≪浄安杉≫を見た後、次なる巨樹へと向かうことにしました。
モンスタークラスの杉を二本連続で見たので充分過ぎるほどに満足しており、もうこのままゆっくり帰っても良かったんですが、
せっかく遠く岐阜まで遠征してきたので欲張ってもう一本(貧乏性)。

候補は二本。
日本一のイロハモミジ(何やらいわくつき)か、日本一のイチイ。
イロハモミジの紅葉には少し時期が早い?
そしてイチイは狛さんto-fuさんは既に訪問済みで、自分も早く見たい(出遅れている焦り:笑)。

ということで、≪治郎兵衛のイチイ≫を目指して車を走らせます。


↓↓↓




850_6490-1-sn7.jpg

高山市の国道158号線から少し逸れたところにイチイの巨樹はありました。
案内板もあり道に迷うことは無いでしょう。
周囲には観光客用の駐車場とトイレも設置してあり、安心して撮影に臨めます。

すでに前述のお二方の記事を拝見していますので、未知のモノに出会う新鮮味はありませんでした。
しかしずっと憧れ、見たかったその姿が目の前に現れたという喜びに体が包まれます。



850_6528-1-sn7.jpg

さすがに日本一の称号は伊達ではなく、国の天然記念物に指定されています。
ただ日本一と言ってもイチイはさほど大きくならない樹種のようで、巨体で圧倒するというような存在感はありません。
その代わりといってはアレですが、安堵と温もりを感じるような気がしました。



850_6520-1-sn7.jpg

このイチイの特徴は日本一のサイズもさることながら、この傾いた姿でしょう。
もちろんこれだけの傾きですからさすがに自立できる筈も無く、木の支柱がガッシリとその重みを受け止め、
それだけではなく反対側からはワイヤーで引っ張られています。
しかも景観を重視しているのでしょうか、目立たぬように上手く設置されています。
こういうご配慮にはもの凄く好感が持てますね(とても有難いです)。



850_6515-1-sn7.jpg

そして素晴らしいのはイチイだけではなく、この周辺環境ですよ。
荒れた里山が増えている昨今、ここはご覧のようにとても心地良い空間になっています。
ゴザ敷いてお弁当を食べたい・・・そう思わずにいられません。
とてもキレイに維持管理されており、地域住民の方々が日夜手入れされているんだろうと思うと頭が下がります。



850_6522-1-sn7.jpg

樹齢2000年ともいわれるイチイの根元にはお墓があります。
元々はこのイチイそのものが墓標だったようです。
鈴木さん家の所有物であり、その鈴木さんの屋号が治郎兵衛だったので≪治郎兵衛のイチイ≫と名付けられたそうな。



850_6525-1-sn7.jpg

どうしても幹に注目してしまいます。
細い幹の集合体のように見えるし、中はいったいどうなっているのでしょう。
バラバラになったりしないのか?といらぬ心配をしてしまいます。



850_6524-1-sn7.jpg

胸高辺りでググっと膨れ上がっており、幹周を稼いでいる様子。
数値上のサイズよりも小さく感じるのはそういうことであり、巨樹の世界ではよくあること(その逆パターンも然り)。
だからといってこのイチイの価値が下がることはありません。



850_6526-1-sn7.jpg

今ではこのお墓をイチイが(覆いかぶさって)守っているように見えるから不思議なものです。
まぁハッキリ言って、人間のただの勝手な思い込みに過ぎないのですが・・・。
しかし巨樹には、そう思わせるだけの人情味や擬人化したくなる何かを感じることがよくあります。
それがまた巨樹巡りの楽しさだったりもします。
そういう意味でもこの個性的なイチイは、その姿はもちろんのことながら色々と妄想を掻き立てられる面白い巨樹です。



850_6534-1-sn7.jpg

天気がイマイチなのが残念でしたが、この環境ですよ。
時間の経過を忘れるくらいゆっくり過ごせました(帰りが遅くなる)。

to-fuさん情報によると、「東屋でボーっと珈琲を飲みたくなる」ということだったのでそうしようかと思っていましたが、
この写真の更に左側にある東屋に<熊出没!>の注意喚起があったので、駐車場でいただくことにしました。



850_6517-1-sn7.jpg

恒例の自分比較です。

後から地図を見て思ったんですが、白川郷までもうすぐの所まで行っていたんですよねぇ。
白川郷は一度は行きたいと思いつつも、観光地化され過ぎているという話も聞くし・・・でも行きたい(笑)。
飛騨の方にも足を伸ばしたいし、慌ただしい日帰りではなくせめて一泊はしたいところ。
是非そんな贅沢な旅に絡めて、晴れた日に再訪したいですね。



850_6480-1-sn7.jpg

≪治郎兵衛のイチイ≫

岐阜県高山市荘川町惣則131
国指定天然記念物

幹周/7.95m、樹高/15m、樹齢/推定2000年



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テーマ:花・植物 - ジャンル:写真

  1. 2020/01/18(土) 20:04:23|
  2. 巨樹の記録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

石徹白再訪の時、自分も治郎兵衛のイチイに再度挨拶しようかと思ったのですが、生憎雨、そして飢餓状態。また今度とさせてもらいましたが、お変わりないようで良かったです。
この時期でもこの周囲の風景はとても美しいですねえ。

浅薄なSNSで、期待外れだった☆1とかつけられそうですが、さにあらじ、今となってはこの樹が国天であることは自分は納得しています。
イチイの巨樹自体少数ですし、この風土まで含めて天然記念物指定と理解したいところです。
なんとも優しい気持ちにさせてくれる巨樹で、忘れることはない一本です。

そう、NHKの巨樹番組でも領家のモミジを取り上げてましたが、優しくない気分のこの巨樹にも、いつかの秋、会いにいきたいものです。
岐阜も深い。一筋縄では行かないですねえ……。
  1. 2020/01/18(土) 20:55:47 |
  2. URL |
  3. 狛 #-
  4. [ 編集 ]

> 狛さん

治郎兵衛のイチイ辺りはあの道の駅の食堂が無ければ飢えますね。
四国初日もそうでしたが、常備食をしっかり用意しておかないといけないと学びました(笑)。
晩秋でこれですから新緑の時期は本当に美しい景色を堪能できそうですよね。

巨樹好きじゃない人にとっては、控え目に言っても地味な存在かもしれませんね。
国天だからと他のスポットのついでに寄った観光客には、期待外れかもです。
せいぜい2~3分見て終わり・・・みたいな。
巨樹だけではなく風土や、逸話なんかも含めてじっくり楽しむ巨樹ですよね。

NHKに取り上げられててビックリしました。
あぁ、やっぱり無理してでも見ておけば良かったなぁと悔やんで見てました(笑)。
でもまた必ず行く機会のある場所なんでね、あのエリアは、いや、スゴイ所です。
  1. 2020/01/19(日) 20:42:13 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

杉みたいな「どやっ!」と来る巨樹を見た後にこういう樹種を見ると心が落ち着きます。
ドキドキが収まらないエンターテイメントのような巨樹もいいですが、やはり峠の茶屋的な
巨樹にだって良さがある。そしてあの風景は本当に素晴らしいと思います。
まさに「すばらしい文化財をみんなで守ろう」だなと妙に納得させられた記憶があります。

樹木葬の墓標としてイチイの木を選んだ鈴木さんのセンスも渋くて良いなあと。
他にスギやシイ、サワラを見た記憶がありますが、よりによってイチイを選ぶとは。
飛騨の一位一刀彫だってせいぜい江戸くらいからの文化だと思いますし、もしかすると大昔から飛騨の人々にとってイチイは何か由来のある特別な木なんでしょうかね。

あ、熊さんはもうあの辺の山間部とは切っても切れないオトモダチですから 笑
石徹白から白鳥方面へ抜ける途中の山中に「床並社跡のトチノキ」があるのですが、
ここがまたクマ出現率最高スポットのようなので私も怖くて諦めました。
まだまだ奥が深いエリアですよね…
  1. 2020/01/20(月) 10:15:25 |
  2. URL |
  3. to-fu #-
  4. [ 編集 ]

> to-fuさん

峠の茶屋的な巨樹・・・(笑)。
いや、まさにそんな例えがピッタリくる巨樹ですよね。
巨樹の楽しみ方は本当に千差万別で、圧倒される石徹白の杉軍団の後に見るには最適でした。
心を落ち着けてこの日の巨樹行を振り返りつつ。
しかもあの景色ですからね。
余所者ではありますが、文化財としても大切していきたいですね。

飛騨の一位一刀彫ってのは恥ずかしながらto-fuさんの記事で初めて知りましたが、
それにイチイを選んだのは必然だったんでしょうね。
巨樹とその土地というのは、我々が想像するよりももっと深く古来から密接に関わっているのかもしれませんね。

トチというだけでヤバい場所というイメージですが、「床並社跡のトチノキ」もかなりデンジャラス。
少し調べただけでも『熊出没注意!』の看板がいっぱい出てきました(笑)。
こういう熊出現率の高いエリアは、単独行は避けたいですねぇ。
好奇心と恐怖心のせめぎ合いです(笑)。
  1. 2020/01/20(月) 21:11:39 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

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