
Nikon D850 + AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
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≪飛鳥神社の四本杉≫を見た後は、11月の熊野遠征最後の巨樹の元へと向かいます。
例によって国道から逸れ、山道へと入って行きます。
道路幅は狭いものの、走りにくい感じはありません。
そして2~3kmほど登ってやって来たのは・・・
↓↓↓

石神神社です。
石階段や鳥居はしっかりとした造りですが、神社はとても小さく・・・というかかなり狭いです。
写真ではわかりにくいですが、これがほぼ神社の全貌でお目当てのクスノキもうっすら見えています。

視界一杯に広がるクスノキ。
目を疑うほどに大きく傾いでいます。
事前に知っていたとはいえ、想像以上の傾きに驚きを隠せません。

境内に入ると、上空はすべてクスノキに覆われているような感覚に陥ります。
いや、感覚ではなく現実です。
というか神社から大きくはみ出しています。
そして、何ですかこのジャングル感は・・・。
色々な着生植物が付いてるし。

毛深い!
思わずそう呟いてしまうような状態です。

クスノキの根元には祠があります。
祠と言えば小さなものをイメージするし、クスノキが大きいのでそう見えないかもしれませんが、
大きい方ですよ、この祠は。
後ほど掲載の自分比較写真でそのサイズ感がわかってもらえると思いますが・・・。

クスノキの正面(?)に立つと、息苦しいほどの圧迫感に襲われます。
ただでさえ太い幹なのに、こちら側に迫ってくるように傾いていますから。

こんな感じに(汗)。
「今このクスノキが倒れたら確実に圧死するだろうなぁ・・・」
「いや、この枝一本が折れて落下しただけでも・・・」
「周辺には誰もいないような場所だし、助けも呼べず、人知れず・・・」
という良からぬ妄想が頭から離れません。
この地に立てば、誰もがそんな妄想に捉われると断言できます!

流石にこれだけ太い幹が大きく傾いているので、支えが必要なのでしょう。
支柱にしては珍しい鉄塔型です(そんな型があるかは知りません)。
しかし、もの凄く頼りなげ・・・。
重みに耐えきれないというか、もう限界を超えてそうです。
だって鉄塔も傾いていますから(汗)。
ちょっとこれは対策が必要だと思います。

部分的な写真ばかりですが、立地上クスノキ全体を収めることが難しいのです。
それにしてもこの幹の重量感は素晴らしいですね。
だからこそ今後が心配です。

根元部分には大きな穴が有り、空洞化しています。
奥の方は焼けた跡だと思いますが、炭化した部分もあります。

神社の横が小川になっており、そこまで降りてみました。
上に伸びるのではなく、こちら側に(横に)迫ってくる姿は、まるで誇張し過ぎの3D映画みたい。

さて、恒例の自分比較①です。

自分比較②です。
ね?そこそこの大きさの祠でしょ?

≪石神神社のクスノキ≫
三重県熊野市五郷町湯谷347 石神神社
熊野市指定天然記念物
幹周/10m、樹高/20m、樹齢/不明
見た目のインパクト(サイズ・形)は申し分ありません。
熊野市に行った際には、是非とも見ておくべき巨樹でしょう。
しかしその一方で、クスノキの状態に関しては心配なことが多いのも事実です。
神社の規模も相当小さいので、訪れる人はほとんどいないと思います。
せいぜい物好きな思考の持ち主(つまり巨樹好き)くらい。
天然記念物に指定されているので、市による手厚い保護を願うばかりです。

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テーマ:花・植物 - ジャンル:写真
- 2019/01/08(火) 21:47:00|
- 巨樹の記録
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| トラックバック:0
-
| コメント:4
怒涛の更新ですね!!
このお方は僕もチェックしていましたが、先輩方のログで見るよりもずっと立派なクスノキではありませんか。この迫力は確かに必見ですね。あまり日当たりに恵まれた環境ではなさそうなので、光を求めた末に幹がグニャーっと伸びたんでしょうか。クスノキは開けた場所で大切にされているものが多いので、ここまで野性味を感じるものは新鮮です。この野性的な荒々しさは本当に魅力的ですが、倒壊してしまわないようにもう少し手をかけてあげてほしいですね。
かの南海トラフ地震が来てしまうと大変なことになりそうな地域なので、何事も起こらないうちに行っておきたいんですよね。地震なんて来ないのが一番ですが、いざ来てから後悔するのも嫌ですからね…
- 2019/01/09(水) 21:56:44 |
- URL |
- to-fu #-
- [ 編集 ]
> to-fuさん
ええ、頑張りました!
しかし熊野第2弾があるので気が抜けません、いや、ちょっと間を置くかも(笑)。
さすがto-fuさん、この方もチェック済でしたか!
そうですね、日当たりは厳しい感じです。
撮影するにしても日中じゃないと苦労しそうです。
クスノキは広いもしくは明るいところにドーンと存在するイメージが強く、
一方でここはその姿も含め対照的なクスノキだと言えますね。
だからこそより野性的な感じがするのでしょう。
南海トラフもそうですし、そばを川が流れているので豪雨被害も心配です。
現状のままでは、我々が逝くよりも先に倒壊してしまっても不思議ではありませんから。
- 2019/01/10(木) 22:17:52 |
- URL |
- RYO-JI #-
- [ 編集 ]
ほんと、怒涛の意欲的更新! 僕も仙台のやつとか、頑張っていこうと思います……笑
枝分かれが少なく、やはりこうして傾斜していることもあって、ただ単に小さな写真で捉えただけではスケール感がわかりませんね。
お社も小さいようにも見えるし……RYO-JIさんとの対比を見て、俄然テンションが上がる思いでした。
でかいでかい、でかいじゃないか。
このサイズのものがこれだけ傾いで自分の頭上にのしかかってくるというのは、かなりの圧迫感なのでしょうね。
この古びた鉄骨の支柱もギシギシ言ってそうです。
くだんの番組で蒲生の大楠の内部をやってたんですが、空洞化して長年経つと、楠の内部は黒くテカテカして岩みたいになってくるようです。
もし外皮に焼けた跡がなかったら、そういう積極的変化が起きているのかも……。
知る人ぞ知るひっそり感がいい感じですが、南海トラフ地震の危険地帯ですか……。
そうなってほしくはないですが、今のうちに記録しておく使命感も感じそうですね。
- 2019/01/12(土) 09:35:00 |
- URL |
- 狛 #OP.fI0wQ
- [ 編集 ]
> 狛さん
ええ、必死で更新しました(笑)。
年末年始あまり撮っていないのもありますが・・・。
いかにもクスノキですっていう四方八方に枝を伸ばす元気いっぱいのタイプではなく、
こちらが行く末を心配してしまう程の状態でした。
このサイズでこれだけ傾いているというのは珍しいかと。
鉄骨支柱もあきらかに限界いっぱいいっぱいでしたからねぇ。
もし南海トラフ地震が起こればとてもじゃないですがダメでしょう。
ちょっとした豪雨でもヤバいと思います。
そして、この時の自分も圧迫感、もし今・・・でややビビっていたかも(笑)。
あっ、くだんの番組ですが、早速今朝から見ましたとも(笑)。
蒲生の大楠の内部は貴重な映像でしたねぇ。
あそこまで空洞になっているんだと驚きでした。
他にも色んな巨樹が紹介されていて面白かったです。
そしてドローンはいいなぁとも思いましたよ。
あれはズルい(笑)。
- 2019/01/12(土) 20:48:51 |
- URL |
- RYO-JI #-
- [ 編集 ]