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The B grade ・・・

巨樹の記録 ≪仲間川のサキシマスオウノキ≫

850_0295-1-sn7.jpg
Nikon D850 + AF-S NIKKOR 24-120mm f/4G ED VR
(写真はすべてクリックで拡大)

石垣島への旅が決まった後、当然のように周囲にある巨樹を検索したのですが(笑)、
その中でもどうしても見に行きたかったのが、このサキシマスオウノキです。

しかし気軽に行ける場所ではないのです。
石垣島から西表島までフェリーで約40分、その後はマングローブクルーズ船に乗って30分程かかります。
このサキシマスオウノキは、あのジャングルのような島の中、その川の上流に存在するので、
マングローブクルーズに参加するしかたどり着ける方法はありません(たぶん)。
まぁずっと船に乗っているだけなので楽ではありますが・・・(笑)。


↓↓↓




<懸念材料その①>
ここで注意事項です。
お金と時間をかけてマングローブクルーズに参加しても、絶対に見られるわけではありません。
このサキシマスオウノキは仲間川の上流に存在し、必ずそこまで船で遡らなければいけないので、
干潮時は辿り着くことができずにマングローブを見るだけで終わってしまうのです。
サキシマスオウノキの所まで遡上するかどうかは、最終的には船長の判断です。
とは言っても潮位は事前にわかるので、怪しい時間帯のクルーズは避け、満潮に近い時間を狙うのがいいでしょう。
自分はさらに万全を期すため、前日の段階で確実に遡上できる時間帯を運営会社に確認済です!



850_0263-1-sn7.jpg

<懸念材料その②>
このサキシマスオウノキを見学できるマングローブクルーズを運行している会社はいくつかあり、
人気のコースでもあるし、修学旅行シーズンでもあるので、現地に着いたはいいものの、
狭いスペースに観光客だらけだったらどうしよう?(ゆっくり撮影できない)
こればっかりは運に任せるしかありません。

そんな心配をしつつ、仲間川上流の船着き場に無事到着。

『よし!大勝利!!』

他の船は無く、我々だけでした。
これだと撮影しやすいでしょう。



850_0268-1-sn7.jpg

船着き場からは整備されたウッドデッキが続いており、数十メートル進めば目的のサキシマスオウノキです。
迷う心配も一切ありません。
よって船長は船で待機し、観光客だけが下船するのですが・・・。

<懸念材料その③>
ここでどれだけの時間滞在できるのだろう?
船長からの指示は何もありませんでした。
素晴らしい巨樹の前では、気が付けば一時間でも滞在してしまうような(頭オカシイ)自分はともかく、
普通の観光客はせいぜい10分か15分くらい?

短時間で集中して効率良く撮影しつつ、じっくり目に焼き付けよう(ムリがある)と心に決めて突撃!



850_0313-1-7.jpg

これが日本一のサキシマスオウノキです。
亜熱帯の鬱蒼としたジャングルの中に佇む巨樹。
目の当たりにして一瞬ではあるものの棒立ちになってしまいました。

その存在感と見たことのない異形に・・・。
しかし、いつものようにまずはゆっくりファーストインプレッションを味わっている時間はなく、
慌ただしく撮影開始です。



850_0289-1-sn7.jpg

日本一のサキシマスオウノキと言っても、幹周は3.6mと辛うじて巨樹と呼べるだけのサイズ。
でもね、なんと言っても最大の魅力はこの板根と呼ばれる根の部分です。
圧倒的に目を奪われるその姿。

『おおー』とか『スゲー』とか自然に出てしまう声を押し殺すのに必死でした。



850_0283-1-sn7.jpg

板状に大きく成長した根はとても硬そうに見えます。
それもそのはず、かつては船の舵として利用されていたということです。
樹皮は染料、薬用として利用。

ちなみにサキシマとは先島諸島のことであり、スオウは染料として利用されるスオウに由来するとか。



850_0276-1-sn7.jpg

正面から両サイドまでウッドデッキが整備され、根を痛めることなく安心して見学できます。
こちらは横からのカット。
横にも後ろにもしっかりとした板根が育っています。

一方、同船した他の観光客の方々ですが、対面後すぐは皆一様にスマホなどで撮影していたものの、
この頃になると少し落ち着いてきた様子・・・(汗)。



850_0299-1-sn7.jpg

さて、急いで反対側のサイドに移動します。

こちら側も板根がウネウネと伸びています。
板根は全部で10枚あるそう。

潮位が最大になる時期にはこのあたりまで水に浸かるのでしょうか、ウッドデッキはやや高めの位置にあります。
だからわかりにくいのですが、このサキシマスオウノキの最大の板根は高さが3.4mもあります。
自分の身長のほぼ倍・・・スゴイ。



850_0303-1-sn7.jpg

この板根の形状は見ていてまったく飽きません。
自然の驚異、面白さを実感せずにはいられません。
だからといってその先の<学ぶ>という方向までは進まないんですよねぇ。
いや、興味はあるんですが・・・(汗)。

そしてこの頃になると、他の方々の様子が気になって集中して撮影ができなくなってきます。
だって、皆さん自然と正面に集まりだすもんですから(つまり出口方向)。



850_0302-1-sn7.jpg

ほらね。

恒例の自分比較ができない状況ですから、その辺りにいてくれるとなんとなく比較できて有難いんですが、
こっちはもう気が気ではありませんでした。

それでもこの素晴らしい巨樹を見られた喜びと、もう二度と見られないかもしれないという焦りに包まれつつ、
出来る限り目に焼き付ける→撮る・・・のループを高速で繰り返していました。



850_0305-1-sn7.jpg

最大の特徴である板根ばかりに目が行きがちですが、上部も樹勢は良さそうです。
南国特有の個性の強そうな他の輩が植生していますが、とにかく半端ない生命力を感じます。

そうこうしているうちに、他の観光客の方々は、戻って行きました(汗)。
そして、ついに、たった一人取り残される自分。



850_0314-1-7.jpg

一人でも船の方に戻って行けば、集団行動が得意な日本人はそれにつられて同じように戻っていきます。
それはもう見事なまでにあっという間の出来事でした。

今思えば懸念材料②が裏目に出ました。
他のグループもその場に居れば、そこまで流されるように一斉に戻っていくことは無かったと思うんですよねぇ。
我々ひとつのグループしか居なかったので、他人に迷惑をかけたくないばかりに・・・。

かなりの常識人である奥さんが、出口の先で『早く早く!』と自分を急かしてきます。
『そんなもん知るか!!』・・・と無視する・・・訳もなく、同じく常識人を自負する自分も早々に撤収します(汗)。

あっ、それはそうと、この写真にある柵にかかった注意書きですが、中国語で、
『立入禁止 柵を乗り越え超えないでください』と書いてあります。
しかも何ヶ所も設置してありました。

ということは、これを乗り越えてサキシマスオウノキの元まで行ってしまう中国人がいるということでしょう。
『もう、迷惑、来んな!』って感じです。



850_0315-1-7.jpg

そんな気分の悪い注意書きが写り込まないように正面から再び。
うん、スッキリしますね!

そうそう、ガイドさんの話によると、このサキシマスオウノキが発見されたのは1982年。
まだつい最近のことです。
イノシシ猟をしている猟師さんがたまたま発見したのだそう。

そんな話を聞いて、自然いっぱいの西表島のことだから、まだ発見されていない巨樹があっても不思議ではない・・・。
そう思ってワクワクしてしまうのです(笑)。



850_0319-1-7.jpg

さぁ、残念ながら、もうお別れです。
名残り惜しく何度も振り返りつつ、船着き場までダッシュ。
途中、買ったばかりのスマホを落とすというハプニング(ウッドデッキから下に落ちなくて良かった)もありつつ、
なんとか他の観光客の方々に遅れることなく最後に乗船しました。



850_0266-1-sn7.jpg

≪仲間川のサキシマスオウノキ≫

沖縄県竹富町字南風見  国有林173林班い小班
森の巨人たち百選
沖縄の名木百選

幹周/3.6m、樹高/20m、樹齢/400年


これまでたくさんの巨樹を見てきましたが、滞在時間は圧倒的ダントツの短時間でした。
懸念材料③において10~15分を予想していましたが、なんとたったの5分(涙)。
5分ですよ、5分!
もちろん現地で計る余裕もなく、後で見返すと最初と最後のカットの差がちょうど5分だったのです。

誰が悪い訳でもないんですが、正直消化不良と言わざるを得ません。
あれだけの貴重で素晴らしい巨樹を前に、たったの5分(しつこい)ですからねぇ。
ある意味、物凄く悔やまれる探訪でした。

あと、えーと何日前でしたかねぇ。
巨樹仲間のto-fuさんが、『西表島にサキシマスオウノキのスゴイのがあって・・・』というコメントをされたんですが、
どういう野生の勘をしてるんですかね?
こっちはいきなり記事にして驚かそうと企んでいたのに・・・。
だからコメントの返事に『実は見てきました』と書くと驚いてもらえないので、当たり障りのない返事をしちゃいましたが(笑)。

最後に・・・。
たったの5分の対面でしたが、わざわざ行って良かったです。
次回、いつかそのチャンスがあったとして、同じように5分しか見られなくても絶対に行きます。
そう思わせてくれるほどの魅力がこのサキシマスオウノキにはある、そう断言できます、ハイ。



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テーマ:花・植物 - ジャンル:写真

  1. 2018/12/09(日) 21:57:20|
  2. 巨樹の記録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

タイトル見た瞬間に吹き出してしまいました 笑
まさか!ですよ。いやホント。うそーん!と。

しかしこれは眼福です。紹介しているサイトは数あれど、大体が根本の写真1枚きりで(それに分かるんだけど、不自然なまでにデカく見せようとしてるやつ…)全容がイマイチ掴めなかったんですよね。いやはやこれは凄い。根がこのような形状に成長することに一体どんな意味があるんだろう…とか考え出すとロマンがあります。ここまで来るともう南国ならではとかそんな基準からぶっ飛んで、完全に海外の樹木ですねー。これは絶対に実物を見てみたいです!

しかしこの撮影量、とても5分とは思えませんね。RYO-JIさんの興奮と焦りが伝わってきて文章を読み勧めるうちに僕までソワソワしてしまいました。
  1. 2018/12/09(日) 23:44:25 |
  2. URL |
  3. to-fu #-
  4. [ 編集 ]

> to-fuさん

沖縄旅ということで、このサキシマスオウノキを見に行ったことを
見透かされているんじゃないかとドキッとしましたよ(笑)。

西表島ではそこそこ人気観光ポイントなのに、何故か巨樹としての情報(写真)は少ないんですよね。
自分も事前に色々と調べたんですが、全容がわからないまま突撃してきました(笑)。
これまで見た巨樹たちとの違いに大変驚いた訳ですが、いったい何であんな形状の根になるんですかねぇ。
普通の樹々とは逆で、この板根を成長させるために幹があるんじゃないかと思わせてくれます。
うん、まさにロマンですよ。

こんなに慌ただしく撮影したのは初めてでした。
ファインダーを覗いている時間の方が絶対に長かったですもん。
次回はもっとこの目で見続けたいです。
いや、それでもまた慌ただしく撮ってしまうんでしょうね(笑)。
  1. 2018/12/10(月) 21:09:10 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

コレに行きましたか!
とても有名な樹なわけですが、これほど色んな角度で切り取った写真を見るのはもちろん初めてです。
というか、あまりに遠いところにある樹という印象が強いので、自分の目で見る機会はないだろうと勝手に思ってしまっっている樹です。
だからRYO-JIさんの目的意識を持った目での写真は非常にありがたく見ました。

この板根を見ると、あまりに個性的すぎて幅広パスタとかべろべろうどんを思い出してしまうんですよね。笑
スダジイで板根が発達したものがありましたが、こんなに薄くない。
高さや規模の凄さはもちろん、エッジが立ったこの容姿がインパクトすごい。
ザ・板根はやはりサキシマスオウのものだなと思います。

そして、特定の状況とレールに乗らないと見ることができない存在であるゆえの、リアルな苦労……お疲れ様です。
コレはもはやひとつのドキュメンタリー作品ですね。
そうなんだよなあ、他の人との関係性、時間の制約……そういうものが大きく関わっては、そりゃあ消化不良になりますよね。
自分の悔しい経験も思い出しながら、ラストの「わざわざ行ってよかった」に救われました。
  1. 2018/12/10(月) 22:42:15 |
  2. URL |
  3. 狛 #OP.fI0wQ
  4. [ 編集 ]

> 狛さん

いやー、せっかくなのでこれだけは絶対に行くつもりだったんですが、
想像以上に時間の制約がありました(汗)。
出来る限り沢山のカットを抑えておこうと奮闘したつもりでしたが、
その焦りとやや暗い環境、高画素機・・・ゆえの細かなブレが多数ありました。
まだまだ使い慣れていないこともあるのでしょうか、これはやはり再訪したいですね。
記事にも書きましたが、その時はカメラも持たずにじっくり見たい気もあります。
そして、少しでも長い時間滞在できる策を練って望まなければなりませんね。

板根は事前に知っていたとはいえ、実物を目にするとその高さ、姿に魅了されてしまいました。
その衝撃はべろべろうどんでさえも凌駕しますよ、きっと(笑)。
こんなこと言うと間抜けみたいなんですが、はっきり言って、幹はあまり記憶にないですもん。

のんびり過ごすつもりで行った石垣島、奥さん同行にも関わらずここまで突撃した自分もどうかと思いましたよ。
消化不良ではありますが、同時に実際に目にできて大いに満足もしています。
  1. 2018/12/12(水) 20:47:11 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

これ、すっごいですねぇ~~~!
ものすごいパワーを感じます。

でも、たった5分とはもったいない!
1時間くらいは眺めてたい!(^^)
  1. 2018/12/14(金) 00:26:36 |
  2. URL |
  3. lunaticyuki #-
  4. [ 編集 ]

> lunaticyukiさん

コメントありがとうございます!

スゴイでしょう、これ。
ずっと眺めていられますよ、きっと。
でもね、実物はもっと見応えあるんです。
写真ではそれがうまく伝えられなくて・・・(汗)。
たった5分じゃなく、1時間あればもっといい写真が撮れたなぁと言い訳をしたいところです(笑)。
  1. 2018/12/14(金) 20:38:03 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

これはビックリですね
想像を遙に超えてます
板根って言うんですね
ホントに不思議、どういう事からこんな形状になったんでしょう
  1. 2018/12/14(金) 20:59:35 |
  2. URL |
  3. carmenc #-
  4. [ 編集 ]

> carmencさん

同じ日本なのに植物までこうも違うのかと驚きです。
色んな巨樹を見てきましたが、これはまったく異質でした。
ジャングルのような周辺環境も凄かったんですが、このサキシマスオウノキはその中でも
なんというかオーラがありました。
改めて日本は広いのだと実感しましたねぇ。
  1. 2018/12/15(土) 20:32:03 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

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