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The B grade ・・・

巨樹の記録 ≪岩屋の大杉(子持ち杉)≫

DSC_6380-1-sn7.jpg
NIKON D7000 + TAMRON 18-270mm/f3.5-6.3
(写真はすべてクリックで拡大)

前回からのつづき・・・

福井県の旅、二日目。
午前8時、道の駅にて狛さんと再合流。
そして今回の旅の目玉であるスギを目指す。

いや、目玉だなんていう表現では足りない。
というのも、今回福井行きを決めたのは、このスギの存在があったから。
その存在を知ってどうしても見たくなったのだ。


↓↓↓




DSC_6464-1-sn7.jpg

道の駅から比較的近いこともあって、狛さんのフォレスターちゃんに乗せてもらい現地へと向かう。
田んぼを抜け、小さな集落を抜け、いよいよ山道へと入っていく。
とりとめのない話をしている最中、視界の隅に何か建物らしきものが見えたような気がして、
反射的に助手席の窓から見上げたら・・・
(その時に見えたのが上の写真の光景)。

『ドクン』

心臓が一度だけ大きく鼓動したのがはっきりとわかった。
そして、その後は心臓も呼吸も止まってしまったかのような静寂。

『見てしまった・・・なんだあれは・・・。』
そう思ったのは覚えているが、実際に何を口走ったのかは覚えていない。

その時の私の様子について狛さんのブログによると

うわっ……」
 RYO-JIさんが深く息を吸い込んだきり、たっぷり三秒、吸った息を吐くのを忘れたみたいに沈黙しました。
「見てしまった……」
 何を。


と綴っていらっしゃる。
やはり客観的にも余程の衝撃だったと見受けられた模様。



DSC_6270-1-sn7.jpg

ひとまずその先の駐車場に車を停め、岩屋稲荷神社の鳥居をくぐる。
先ほどの衝撃が治まらず、まだ落ち着かない自分。

青々とした樹々に覆われた境内。
もう期待感いっぱいである。



DSC_6273-1-sn7.jpg

実はここには2本の巨樹がある。
ひとつは最大の目的である岩屋の大杉(案内版の左下にある子持ち杉のこと)。
もうひとつは、左上の飯盛杉。

先人達のブログによると、飯盛杉も立派なんだけれど立地的に岩屋の大杉→飯盛杉という順番になるので、
どうしても見劣り感が出てしまうよなぁとのことで、我々もそれが懸念材料だった。

しかしこの案内版を見ると、現在地から反時計回りに迂回し、飯盛杉→岩屋の大杉の順で行けそう。
あと巨岩上に生きる御神木奉霊岩とかなんかも気になるし・・・ということでまずは現在地から上へと登る。
でもまぁさすがに山の中の神社であるが上に、わざわざこんな獣道みたいなルートを通る人は滅多にいないのだろう。
残念ながら途中で道を見失ってしまった。
御神木奉霊岩もくぐり堂も凄かったんだけれど、結局は諦めて戻らざるを得なかった。



DSC_6314-1-sn7.jpg

正規のルート(?)に戻った我々の目の前に現れたのが、拝殿(左)と観音堂(右)。
そしてその間、奥にとてつもないエネルギーを発する大杉が見える。
この頃になると、視線はもう大杉から離すことができない。

狛さんはもう先に行って撮り始めている、さすが!(笑)。



DSC_6333-1-sn7.jpg

何という姿。
これまで見た杉の中でも異質。
いや、しょっちゅう言っているような気もするけれど(笑)、これはそんな中でも極めて異質。
そしてこの迫力は他では味わったことがない。
今後もこれ以上のものは見ることはないと思えるほど。



DSC_6338-1-sn7.jpg

心を落ち着けてから正面へ。
斜面なのか壁なのか幹なのか根なのか・・・と思ってしまうくらいにどっしりとしている下部。
この岩屋観音全体の何もかもをここで堰き止めているかのよう。



DSC_6357-1-sn7.jpg

根元には一寸八分観音、十三仏安霊堂が祭られている。

別名、子持ち杉。
この杉の皮を煎じて飲めば、乳の出がよくなると言い伝えられている。



DSC_6356-1-sn7.jpg

主幹は無く、5本の太い幹が存在する。

伝説によると、昔は12本に分かれていたが余りにも見事だった為、盗人が杉を銘木として伐採しようとした。
しかし、6本の幹を切ったところで白竜が出現し、残った6本を命がけで守ったと伝えられている。
時代が下がると住民達は単なる伝説と軽んじていたが、昭和42年(1967)に観音堂を修復した際、白蛇が出現した為、
伝説は事実だったと悟り益々信仰するようになったとか。



DSC_6343-1-sn7.jpg

横、あるいは下に伸びたかと思うと、いきなり上へ方向転換。
それぞれ何か意味があるかのように上へと伸びている。
いや、そんな生易しい感じではなく、自らの強い意志を持ってそうしているのだ、きっと。



DSC_6375-1-sn7.jpg

獰猛な野獣のような猛々しさを感じる。
しかし表皮にそっと触れてみると、その猛々しい感じとは裏腹にしっとりとして柔らかい。
もちろん前日が雨だったこともあるけれど。
ただそれだけではなく、この大杉の温度を実感できたし、優しい気持ちにすらなれた。

あぁ、うまく説明できなくてもどかしい。
この時は、色んな感情に次々と襲われてしまい頭がショートしそうだった。



DSC_6446-1-sn7.jpg

久しぶりに後で写真の取捨選択が大変なくらいの量を撮った。
薄暗いこともあって何枚も同じカットを撮ったり、縦位置にしたり、しゃがんでみたり、背伸びしてみたり(笑)。



DSC_6445-1-sn7.jpg

大杉の周囲には、シダがたくさん生育している。
ここも湿度が高く、どの植物も瑞々しい。
いい環境なのだろうと推考。



DSC_6399-1-sn7.jpg

今改めて見ても、この大杉がいかに大きいかがよくわかる。
いや、実際にはもっと大きいんだけれどなぁ・・・うまく写真では表現できないもどかしさ(汗)。

狛さん、大杉にお尻向けて何を撮っているのかなぁ。
あのモジャモジャの丸いヤツでしょ。
自分も気になって撮ったけれど、ブレブレで(笑)。



DSC_6391-1-sn7.jpg

≪岩屋の大杉(子持ち杉)≫

福井県勝山市北郷町岩屋 岩屋観音
勝山市指定天然記念物

幹周/17m、樹高/33m、樹齢/300年以上
(環境省データベース 1988年調査)


巨樹界の怪物、モンスター。
そう言っても過言じゃないような気がする。
性格には、心優しきモンスター(笑)。

これを見にわざわざ福井県まで来たかいがあった。
誘ってくれた(というかこの大杉を見ると教えてくれた)狛さんには感謝しかない。

福井県には、恐竜博物館があったりと恐竜にまつわるモノが多いけれど、これもそのひとつと言っていい。
他の観光の目的として、永平寺や東尋坊や温泉、ソースカツ丼(笑)なんかもある。
そして岩屋の大杉も、他県からの観光客の目玉になる筈だ。
もちろん自分にとっても、驚愕と感動に満ち溢れた素晴らしい巨樹であった。


つづく・・・



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テーマ:花・植物 - ジャンル:写真

  1. 2018/06/30(土) 21:15:51|
  2. 巨樹の記録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

・・素晴らしい。
すごいでんなぁ・・。
マジ、感動ですわ!
  1. 2018/06/30(土) 21:37:51 |
  2. URL |
  3. takko #-
  4. [ 編集 ]

本当にこの岩屋の大杉だけのために勝山を訪れても損は無いくらいの1本ですよね。熟練のツワモノのお二方があれほど興奮しているくらいなので、これは早く行っとかないとダメだなと思いきり影響を受けちゃいました。いやあ、行って良かったです。

昔は市の観光サイトでも結構推されていたらしいのですが、気になって帰ってから調べてみると最近リニューアルされたようで、キャンプ場の紹介ページにちょっとだけ掲載されているばかりでした。こんなに凄いのに!勿体ない!

勝山なんて恐竜博物館だけの街だろうと舐めてましたが、この岩屋の大杉含めて実は結構見どころがあるんですねえ。次回は宿を取って白山平泉寺なんかも回ってゆっくり観光してみたいです。
  1. 2018/06/30(土) 22:18:32 |
  2. URL |
  3. to-fu #-
  4. [ 編集 ]

> takkoさん

ほんと凄かったですよ。
もっとたくさんの方に見て感動してもらいたいですね。
takkoさんも機会があれば是非!!
  1. 2018/07/01(日) 20:22:40 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

> to-fuさん

いや~、こんな凄いスギがあるんですねぇ。
これだから巨樹巡りはクセになるんですよ。
普段の生活で、ここまで興奮して感動することってなかなかありませんから。
to-fuさんともそんな思いが共有できて嬉しいです(笑)。

市の観光サイトがそんなことになっているんですか!
うーん、残念ですね。
これよりも恐竜推しなんでしょうね。
ほんと勿体ないなぁ。
そんな勝山市ですが、ゆっくり旅気分を味わう観光もいいですね。
  1. 2018/07/01(日) 20:32:00 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

いやー、改めて、見に行けてよかったですよねえ。
これを心の準備ができないうちに不意に目撃してしまうというドラマも、我々にとってはあって然るべきだったとしか。
巨樹を見る醍醐味を存分に味わえる、まさにクライマックスにぴったりの巨樹でしたね。
それにしても、子持ち杉という別名はあまり似つかわしくないなあと思うのですが……そういう感じじゃないよなあ、と。笑
しかし、RYO-JIさんに加えto-fuさんも書かれている通り、どこか暖かみを感じるところもあるのは確かです。
迫力に対して、怖いとか、近寄りがたいとか、そうは全然感じなかったのが不思議なくらいでした。

RYO-JIさんの娘さんはキレてたということですが、恐竜博物館は興味あるんですよね。
次行ったらその辺も含めてのびのびと観光……いや、岐阜県とかも絡めて巨樹アタックしそうかな……。とか。汗
  1. 2018/07/02(月) 17:33:27 |
  2. URL |
  3. 狛 #OP.fI0wQ
  4. [ 編集 ]

> 狛さん

自分の写真を見返しても、本当にこいつに出会えて良かったなぁと思います。
そうそう、クライマックスとしてもこれ以上ないほど出来過ぎでしたね(笑)。
子持ち杉・・・確かにそうですね。
全然似つかわしくないせいか、やはり岩屋の大杉という呼び名の方が浸透していますね。

あれだけの異形にして大迫力のわりに、畏怖を覚えることはなかったのは何故なんでしょうねぇ。
それすらも超越した存在なのかもしれませんね。

恐竜博物館は、是非一度行ってみてください。
実は私も、娘がブチ切れてたのであんまり覚えてないんです(笑)。
しかし、私はせっかくなんで岐阜県の巨樹アタックに行きます(キッパリ)。
  1. 2018/07/02(月) 21:49:46 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

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