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The B grade ・・・

巨樹の記録 ≪稲荷の大杉≫

DSC_6095-1-sn7.jpg
NIKON D7000 + TAMRON 18-270mm/f3.5-6.3
(写真はすべてクリックで拡大)

前回のつづき・・・

予期せぬ巨樹≪社頭一里塚の欅と榎≫の後、本来の目的である大杉を目指す。

今回の狛さんの福井旅の計画には無かった場所であり、私が『見たい!』とリクエストした巨樹。
快く受け入れ、計画を変更してくれた狛さんの手前、是が非でも素晴らしい巨樹であって欲しい。
そうじゃないとこの二日間、私の肩身が狭くなるじゃない・・・。

しかし、そんな心配は杞憂に過ぎなかった。


↓↓↓




DSC_6068-1-sn7.jpg

そんな大杉があるのは、1300年以上の歴史を持つ県内屈指の古社である須波阿湏疑神社。
文字で説明するよりも非常にわかりやすい案内板。
先述の一里塚や境内の位置関係が一目瞭然。



DSC_6070-1-sn7.jpg

一の鳥居、楼門を通り、二の鳥居へと向かう。

高く真っ直ぐに伸びた杉に囲われた境内は、その荘厳な雰囲気もあって身が引き締まる。
こういう空気感のある神社好きだなぁ。



DSC_6072-1-sn7.jpg

拝殿は、古社に相応しい風格を感じる。

元禄二年(1689年)建立。
間口八間、奥行五間の大拝殿で能舞台・お籠りの囲炉裏を持つ珍しい形式だとか。



DSC_6075-1-sn7.jpg

旧国宝・重要文化財指定の本殿。
延徳三年(1492年)建立。

日本古来の伝統的手法である檜皮葺の屋根。
多くの文化財で使われている檜皮葺は、樹齢70年以上のヒノキの立木から採取するという檜皮が必要。
しかし立木自体の減少や、採取をする原皮師(もとかわし)の減少もあって葺き替えも大変だという話を聞いたことがある。

それに加え、雪深いこの地域では屋根の損傷を少しでも抑えるために、本殿を覆う屋根がここには設置してあるのだろう。



DSC_6076-1-sn7.jpg

そんな本殿の裏手に、いよいよ目指す大杉への入口が見えてきた。
階段状になっている参道とはいえ、もはや山道である。

雨がしとしとと降る中、登り続ける我々二人。
『こういう山道の5分って、あんまりアテにならないよなぁ。』
などと呟きつつ登り続けていると、突然・・・



DSC_6077-1-sn7.jpg

前を歩いていた狛さんが、『ワッ!』とも『エッ!』とも『ギャッ!』ともとれるような
驚愕なんだか感嘆なんだか悲鳴なんだか(←これは違う)の声を発し、その場で立ちすくむ。

そんな狛さんの視線の先にあった光景がこれ。
緑の中に唐突に現れたソレは、山の中とはいえ周囲の雰囲気と明らかに異質。
想像して欲しい。
いきなりこんな光景が目に飛び込んできた我々の驚き、興奮の様子を(笑)。

巨樹の価値にはまったく関係はないけれど、その登場の仕方というか初見の状況というのは、
インパクトの大きさによってその後の記憶に変化があるように思う。
よりドラマチックな現れ方、より困難を極めた場所にあったりと・・・。
そういう意味でも、この大杉は最大級の驚きを我々に与えてくれたのだ。



DSC_6080-1-sn7.jpg

そして大杉の側に駆け寄る二人(笑)。

堂々としたその姿。
思わず声が漏れる。
『スゴイ!』しか出てこなかったけれど・・・。



DSC_6081-1-sn7.jpg

先ほど参拝してきた拝殿や本殿と被って見える。
いや、それよりも更に歴史の重みや荘厳な雰囲気に満ちた圧倒的な存在感。



DSC_6085-1-sn7.jpg

厳しい冬を何回超えてきたのだろう。
人間ならば、修羅場の数が違うとでも言えばいいのかな。
樹皮からも凄みが感じられる。



DSC_6087-1-sn7.jpg

手前側は杭とチェーンに遮られ、奥は崖になっていて撮影できる角度は限られている。

根元からズドンと太く伸びた幹は生命力に満ち溢れていて、目が離せないほど 惹きつけられる。



DSC_6096-1-sn7.jpg

雪深い地域にあっても、その豪雪を物ともしないのだろう。
そう思うほどに力強く感じる。



DSC_6092-1-sn7.jpg

恒例の自分比較の代わりに、手前にしゃがむちっぽけな狛さんを(笑)。



DSC_6086-1-sn7.jpg

≪稲荷の大杉≫

福井県今立郡池田町稲荷 須波阿湏疑神社
福井県指定天然記念物

幹周/10m、樹高/40m、樹齢/1300年


西暦716年に大杉という記載があるということは、実際はもっと古いのかもしれない。
ひょっとしたら1500年以上とか?
まぁどこまで信じるかは人それぞれ。
ただ、自分の目でこの大杉を見れば信じたくもなる。
そう言わせるだけの存在であり、当初の心配は完全に杞憂であった。

そして、普段は関西の巨樹ばかり見ていたので思ったことはなかったけれど、これは冬の姿も見てみたい。
雪景色の中で佇むこの大杉を。
雪道の運転はできないけれど(汗)。


つづく・・・。



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テーマ:花・植物 - ジャンル:写真

  1. 2018/06/06(水) 21:07:55|
  2. 巨樹の記録
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

改めて見て、立派な杉ですね。
緑濃い山の中にあって、それに埋もれる気配が全くない。
杉の巨樹に求める魅力をしっかり持っているのと同時、この登場時のインパクトを持って、巨樹巡り福井編の突破口を見事に開いてくれたように思います。
そう、初見のインパクトをどう与えるか、こういう演出力も大切な魅力ですよね。
生き物でありながら環境の一部(というか中心)でもあるという、巨樹という存在ならではの要素だと思います。
しかし、なんだかアレですね、僕もいいお歳だし、もっと落ち着いた反応ができる人になりたいです(苦笑)。
  1. 2018/06/08(金) 08:14:48 |
  2. URL |
  3. 狛 #OP.fI0wQ
  4. [ 編集 ]

> 狛さん

福井編の突破口・・・まさにそう表現するに相応しい杉でしたね。
これを機に、あんな巨樹やこんな巨樹が・・・、いやぁテンション上がりました(笑)。
初見のインパクトについては、色々なパターンがあってそれも含めて巨樹の魅力ですよね。
この大杉の出現の仕方は、これまでにないパターンだったので余計に印象に残ってます。

いやいや、私の方こそ更にいいお歳なんで、もっともっと冷静で上品な振る舞いをしなくちゃならないですよ。
『スゴイスゴイ!』しか発しないだなんて馬鹿みたいで(笑)。
  1. 2018/06/08(金) 21:08:32 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

狛さんの記事を読んでも思いましたが、やっぱりこの登場シーンが最高ですね。
この瞬間の興奮が写真から伝わってきます。
おっさんも歳を忘れて夢中で駆け寄ってしまうあの興奮 笑

この屈強な姿はそこらの神社の手入れの行き届いた御神木とは一線を画すものがありますね。御神木なのに野生児…いや、児じゃないか。野人のような荒々しさを感じます。周囲の開けてない、過酷な環境ならではの姿なんでしょうか。同行して一緒に対面の感動を味わいたかったです。
  1. 2018/06/09(土) 00:35:20 |
  2. URL |
  3. to-fu #-
  4. [ 編集 ]

> to-fuさん

想像外の登場の仕方でしかもドラマチックで、オッサンは見事に興奮しました(笑)。
いい歳して、山の中で『おおー!』とか『スゴイ!』とか叫んでますから、
もっと冷静に観察できる精神力を養わなくてはいけませんね。
いや、でも楽しいからこのままでいいや(笑)。

野生児ならぬ野人、いいですね。
確かに神社の参拝に行ったら必然的に目に入るような丁寧に手入れされた御神木にはない野生がありました。
神社の最奥部、というか山の中にわざわざ入らないと目にできません。
そういう意味でも簡単に人を寄せ付けないような『気』みたいなもんが荒々しくも感じるのでしょう。
to-fuさんにも是非見ていただきたい一本です!
  1. 2018/06/09(土) 15:47:46 |
  2. URL |
  3. RYO-JI #-
  4. [ 編集 ]

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